けんT 薬学部創薬科学科 2026年入学 前期
岡山大学薬学部に合格するまで

国公立薬学部に自分が合格する、それは三年前高校に入学したばかりの当時の自分にはまったく想像もできないことだったと思います。

そもそも僕が薬学部を本格的に志望するようになったのは高校3年生になってからです。それまでの自分は国公立の工学部で化学系のことを学べたらいいかなと思っていました。しかしその理由は兄が他大学の工学部に通っていたのでなんとなく工学部にしていて、あまり具体的に将来のことまで考えていませんでした。

そのような自分が薬学を志すきっかけになったのは「薬剤師はどうだ?」という母の助言でした。当時の僕は薬学部=薬剤師というイメージで将来の選択肢が狭まってしまうのではないかと思っていました。でも実際に調べてみると薬剤師のほかに新薬の研究や開発を行う職業やMR,新薬の承認を行う機関などさまざまな職種があることを知りました。また、薬学は物理、化学、生物の知識を組み合わせた総合学問であり、ほかの学問とは異なる視点で物事を捉えられる特別な学問であることも知りました。これらのことを知って僕は薬学を学びたいと思い、薬学部を志望しました。もともと理科、特に化学が好きだった自分にあっているのではないか、医薬品のことを学べるなんてちょっとかっこいいなと思ったのを今でも覚えています。


こうして薬学部を目指すことになったのですが、自分にとって国公立大学の薬学部は自分の目指せるギリギリのラインで、共通テストがうまくいかなかったりするとあきらめざるを得ないレベルでした。また、自分の通っていた高校は普通の公立高校で国公立の薬学部を目指す人なんて自分の周りにはいませんでしたし、塾でも自分ただ一人でした。そんな状況であっても学校の先生、塾の先生が熱心に指導してくださったおかげで今僕はここにいられるのだと思うと感謝してもしきれないです。皆さんも支えてくださった方への感謝は忘れないでください。


僕が受験勉強に本気で取り組むようになったのは高2の冬からです。でも実際は一年の頃から英単語や英文法を覚えたり、習った範囲の数学の問題を解いたりしていて、こういった積み重ねが受験に生きてくるのだと今では思います。受験勉強では英語、数学、物理、化学を中心にいつも勉強していたのですが、一つどれだけやっても伸びない教科がありました。それは「数学」です。僕はもともと数学は得意なほうだと思っていましたが、いざ受験勉強を始めてみると基礎的な問題は解けても受験で出題されるような問題が全然できなくて、模試ではいつも数学が足を引っ張っていました。だからこの状況をなんとかしたいと思い、数学にかける時間を大幅に増やしましたが、正直なところそれでも最後まで数学には苦しめられていたなと感じます。共通テスト数学は7割前後で耐えたと個人的には思っていますが2次数学に関しては低すぎて言えないですね。ちなみに岡大薬は共テのほうが配点高くて、英数と理科2科目が均等配点で2次数学の配点が高くないので、僕の周りにも数学苦手な人結構いるんですよね。あんまり大きな声では言えないけど....


こんな感じで受験勉強をしていたのですが、実は岡山大学の薬学部は共通テストが終わってから決めました。それまでは北陸のほうの大学の6年制の薬学部を志望していました。でも正直なところ内心無理だろうなと思っていて、共通テスト本番も難化した中、自己ベストを40点近く更新できる結果を出すことができましたが、それでも厳しかったです。そんな中共通テストリサーチでほかの大学を探しているときに見つけたのが岡山大学薬学部の4年制のほうの学科でした。もしこの時見つけられていなかったら今僕はここにいないと思うと人生ほんとに何があるかわからないなと感じます。

そして自分の学びたい学問が学べて、判定もB判定だったためこれは狙えるなと思い、第一希望の欄に書きました。しかし初めて書いたところだったためか高校の先生からはA判定の他大学の創薬科学科を薦められました。そして僕はこの2択にすごく悩みました。国公立大学で薬学が学べるなんてほんとにすごいことだからこのチャンスを逃すわけにはいかないけど自分の今までをすべてぶつけて悔いのないようにもしたいと思っていました。

そんな時に僕が岡山を受けることを後押ししてくれたのは両親でした。「仮に私立に行くことになっても学費はどうにかするから、自分の受けたいほうを受験したらいい。」と言われました。両親も僕が岡山にできれば挑戦したいなと内心思っているのを感じて言ってくれたんだなと今では思います。また、このことを言われて僕は、家族にいい報告ができるように絶対に合格するんだと強く思いました。2次試験までの一か月を頑張れたのもこのことが関わっていると思います。受験をするのは自分だし、自分の未来のために勉強するのが受験ではあるけど、人って誰かのために頑張ろうと思うとより一層気合がはいるものなんだなと感じました。


このようにして本番まで勉強したわけですが、実は併願で一般受験をしていた関西の某R大学の薬学部に落ちてしまいました。共テ利用でもう少し優しいレベル帯の大学は受かっていましたが、私立の本命として考えていたところなのにちゃんと対策して臨んで数点足りなかったのは正直ちょっと焦りました。でもそこでもうだめだと思うのではなく、まだ一番の大勝負が残っているからとすぐに切り替えられたのは大きかったと思います。また、英語が悪かったのでこれはまずいと思い、残りの期間に見直せたのも本番に大きく貢献しました。

そして迎えた二次試験当日、僕は大変な目にあいました。それはホテルを出て大学に向かうまでの道が信じられないくらい混雑していて到着が大幅に遅れてしまったことです。本来は確か試験開始の30分前集合だったのでその30分前には着こうと思っていましたが、集合時刻から10分遅れてしまいました。また、天気が悪く、大学近くから走ってきたので普段ならすぐに切り替えられる状況ではなかったです。でもその時の僕は試験会場に着けたからあとは自分の実力を出すだけだなと思い、すぐに切り替えられました。試験中もなぜかいつも以上に集中できてる気がしました。実際のところ最初に受けた英語が過去最高の出来で、一番点数が良かったです。こんなことって本当にあるんだなと今では思います。みなさんは試験当日は混雑を予め予想して、常に余裕をもって行動し、僕みたいにならないでほしいです。


そんなこんなでどうにか試験を終えて合格発表を迎え僕は岡山大学薬学部に合格することができました。合格発表を見たときは心の底からほっとしたし、親も泣いて喜んでくれました。ここまで改めて自分の合格までの軌跡をたどってみると最終的な結果が良かっただけで、その過程に関しては決していいとは言えないと思います。それは実際僕だけでなく多くの元受験生が当てはまるのではないかと僕は考えます。上手くいかないことばかりでもあきらめずに最後までやり遂げればいつかはそれが報われる。そう信じてこれから受験する人たちには頑張ってもらいたいです。また、完璧を追求しすぎないことも大切だと思います。受験学年の一年はほんとにあっという間で時間は限られてきます。とにかくできるだけ多くの範囲を時間をかけ過ぎずに網羅し、志望校のレベルまで近づけることが合格につながると思います。


最後になりましたが、ここまで読んでくれた方々本当にありがとうございます。僕の話を読んで、勉強頑張ろうとか、薬学部面白そうだなとか思ってもらえたら幸いです。僕は受験勉強は学力だけでなく、人としても成長できる大きなチャンスだと思います。実際僕も今まで自分に自信を持てなかったけど、自分が行きたいと心から思える大学に進学できたことで一つ自分が本気で頑張ったんだと実感できる経験ができました。今では大学でできた新しい仲間とともに毎日楽しく勉強や学生生活に取り組めています。これを読んでいる受験生の皆さんにも受験は本当に大変だけど自分が本気で頑張ったんだといえる機会にしてほしいです。例え悔いの残る結果となったとしても自分が本気で勉強したという事実が揺らぐことはないし、それはまったく恥ずかしいことではないと僕は思います。自分で自分にしかできない、自分だけの道を切り開いていきましょう!本当に本当に心の底から応援しています!

この先輩が利用した入学準備